2012年8月20日月曜日

奇想天外シネマテークVol.9 ガメラ対大悪獣ギロン 1

8月10日に池袋の新文芸座で行われた、「奇想天外シネマテークVol.9」に行ってきました。

カルト映画をオールナイトでやるというイベントで、これまでにも何回か行った事がありますが、今回はオールナイトではなく、平日の夜に「ガメラ対大悪獣ギロン(1969年)」を上映。
昭和ガメラは、子供の頃によく土曜の夕方からフジテレビでやってましたので馴染んでますし、むろん大人になってからもDVDを購入して再見しております。
再度見るまでは、頭を刈るシーンとガメラが鉄棒するシーンだけ覚えてたなぁ~

上映終了後に、唐沢俊一さんと大槻ケンヂさんのトークショーあり。こちらが目当ての方も多かったんではないでしょうかね。
なかなか楽しい話だったので、簡単にレポなど書いてみます。


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唐沢:ぜひ「ギロンを観たい!」というゲスト、大槻ケンヂさんです!(拍手)
当時(1969年)大槻さんはおいくつでした?


大槻:3歳です!昭和ガメラは大人になってから観ましたね。
子供にしてみると、(ガメラは)ゴジラものに比べて…ゴジラものも僕の頃には「ナメるな!!」という状況になっていて…ジェットジャガーのころですよ!
それと比べてもガメラは子供だましすぎるんじゃないかと思って見なかったんですよ。
大人になってから観て、「子供だましの底力」というのが、すごい!と思って。


唐沢:湯浅監督は「子供だますのが大好き!」なんですよね。


大槻:ギロン見たらね、すごいですよ!怪獣もさることながら、僕はルチオ・フルチのような
人が夜に見る夢をちゃんと映像化したような奇妙な感覚、しかも子供の夢……不思議な感じ。


唐沢:よく考えると、完全に悪夢であって、髪をバリカンでね~…


大槻:そう!子供が本当に怖い事ってのをわかってますよね!友達と話した時も、「そのシーンだけ覚えてる」って言ってました。


唐沢:怖いって言うのもあるけど、妙にエロチックなんですよね。


大槻:バーベラとフローベラ。あの2人はやらしいですよね…地球上で言うと叶姉妹!(会場笑)
あと、ギロンの造形もすばらしすぎますよ…


唐沢:昭和のすべての怪獣、何百と出てきますけど、インパクトで言えばトップクラスですよね。


大槻:トップクラスですよ!!あの「人が入ってるだろ!!」というね。
あと…やっぱり…手裏剣ですよね~
まだ見ぬ南海の生物とかジャングルの奥地にはもしかしたら手裏剣を出す生き物が…(会場笑)


唐沢:いないいない(笑)今回の「ギロン」からSF好きの新しいプロデューサーが加わって、それで監督に「湯浅君!これからはアイザック・アシモフの時代だよ!」と言ったらしいですよ。


大槻:ど、どこがアシモフ?!(会場笑)
SFのイメージで、「どうにもならない世界」って言うのが好きで…ゾンビとかターミネーターとか。
このギロンを観た時に、どうにもならない、宇宙の彼方に叶姉妹しかいないんですよ…
頭が出刃包丁になった怪獣を飼っていて、そこには宇宙ギャオスが飛んでくるんですよ。



唐沢:あの、銀色に塗っただけで「宇宙ギャオス!」という納得のさせ方がね(笑)


大槻:叶姉妹に番犬にされてるギロンというのは、つまり、言うところの「M男」なんじゃないかな~…


唐沢:睦月影郎なら「俺はギロンになりたい」って言うでしょうね(笑)


大槻:(笑)あおむけのまま「ギロン箱」みたいのに入っていくときのアレ!悲しいぃ~~(会場笑)

※続きます…