2017年3月28日火曜日

僕らを育てた「特撮美術監督 井上泰幸展」&「こち亀展」

海老名市民ギャラリーで4月2日まで開催している「特撮美術監督 井上泰幸展」に行ってきました、入場無料です。
https://www.facebook.com/inouetokusatsu/
「画面に映るもの全てを設計する」美術監督の恐ろしいまでの仕事っぷりがきちんと知られるようになったのは、わりと最近のことなんじゃないでしょうか。
以下詳細
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「ゴジラを支えた特撮美術の神様、井上泰幸」
"ヘドラ""エビラ""カマキラス"などの怪獣や東宝SF映画には欠かせないスーパー兵器"メーサー殺獣光線車"を生み出し、「キングコング対ゴジラ」の国会議事堂ミニチュアセットや「怪獣大戦争」のX星セットを作り出したのが、特撮映画美術監督の井上泰幸。
今回展示されるのは、井上泰幸が生涯手掛けた映画、テレビ、CMなどのほんの一部。「ゴジラ」を始めとする東宝作品から、円谷英二を支えた東宝時代、海老名から世界へと挑戦し続けたアルファ企画時代の作品を展示します。
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300点にわたる展示のほとんどが紙資料ですが、数々のセットやミニチュアの図面、着ぐるみやメカのデザイン、ビルが崩れる特撮のプラン図…など驚くべき資料ばかり。
特に、色まで付いた詳細すぎる絵コンテ(多数)には予算表まで書かれています。こんなのなかなか見られないよ…!
展示されている資料を納めた図録は4000円。
結構なお値段ですが特撮ファンなら必ず買うべきと断言できます。

そして数年前に出た本「特撮美術監督 井上泰幸」。横長の本ということで長いこと買うのを躊躇してたものの、会場限定価格3000円と安かったので購入。
この本が出た後、スーパーフェスティバルでご本人のサイン会がありましたが、あの時がお見かけする最初で最後の機会になってしまいました、残念。

アルミ彫刻家だった奥様の作品も飾ってありましたが、アルミのオブジェってなんとなくジェットジャガーみたいです(笑)

そのまま、横浜の高島屋で開催していた「こち亀展」へ。
http://www.j-kochikame.com/exhibit/
婦警の早乙女や寿司屋が出てきて、さしずめ「女子キャラぞくぞく登場シリーズ」とでもいう流れになったあたりで心が離れて読むのを止めてしまいましたが、このマンガを読んで育ったと言っても過言ではないので見ておかなければなりません。

まずはコミックス全200巻の展示からはじまります。

なんていうか、「寿司屋以前・以後」に分けられてしまうのも納得。表紙から受ける印象が全く別の漫画だよ…。寿司屋が嫌いなわけじゃないんですけど。

続いては生原稿の展示。
派出所メンバー4人が一人ずつコーナーになってまして、なかでも麗子のコーナーには「行きそびれたら両ちゃんのところにでも行こうかしら」のページやシャワーシーンなど、ファンならみんな覚えているとても印象深いシーンが。ああ……

秋本先生の作業動画や、神田明神に奉納された絵巻物をすぎるとようやく撮影可能エリア、年表やキャラクター相関図。
星の扱いがひどい(笑)

オリンピック男、日暮さんのコーナー。
一度途中で起こした時は、流石にいかがなものかと思いましたよ。あれは何だったのか…?

この展覧会で最高に狂ってるのが、壁を3面使って落ちのコマを敷き詰めたコーナー。
特に「部長激怒オチ」は巨大なコマを使ったり、色を変えて目立たせたり…。
派出所の面々が出演した映画のビデオがおげれつな奴にすり替わっちゃう話が好きです。

このあとは福島→名古屋と巡回するようです。なかなか楽しいのでお近くの方はぜひ。