テーマは「クリーチャーデザイン」だったものの、前日に起こった強烈な事件で全てが吹っ飛ぶような事態に…。
本当にショックを受けている人の前ではこちらもしんみりしてしまいます、うーむ。
●最近読んだ本
・1984年のUWF
「猪木」「女子プロレス」「馬場」に続く柳澤プロレス本はUWF。
主に「佐山聡の先見性と天才」、「前田日明の功罪(主に罪)」、「神社長」について語られますが、これまでに出た本と比べると語りつくされた話題が多くて目新しいところは少ない。興味深かったのは「第二次UWFの興行面での苦戦」くらい。
評判が十人十色な神社長については、この本では聖人のような扱いだけど、一方で誰でも知ってる「大仁田さん、チケット持ってますか?」事件について触れてないあたり、柳澤史観に合わなかったってところでしょうか?こういうところがこの作者は信用できない。
UWF本体とは直接関係ないにしても、Ζガンダムにおける「なんだ男か」並みに歴史に刻まれるセリフなのに…。
読後の感想としては「第二次UWFと前田に関してはいくらでも叩いていい時代」になったんだな。と言う意味で感慨深かったです。
90年代半ばの別冊宝島に載ってた大仁田がインタビューで「前田って面白えよなぁ。『俺はプロレスラーじゃない!』って、じゃあお前が今までやってきたことは何なんだ」と言ってたことを思い出しましたよ、ウン。
とりあえず夢枕獏は、クソみたいなU信者を大量に生み出した罪を償うべきだと思います!(笑)
・江戸川乱歩異人館(全13巻)
しばらく前に完結し、前から本屋で見て興味はあったものの、買うまでには至りませんでしたが近所のスーパー銭湯においてあったので読んでみたら面白いの何の!
基本的に原作にとても忠実なのですが、作品によっては大胆にアレンジを施してて、またそれが衝撃的なまでに上手いです。
1話の「屋根裏の散歩者」を読んで「ほうほう、これはなかなか…」と感心し、続けて2話の「人間椅子」で完全にしてやられました。
作者は江戸時代が舞台のお色気マンガを長くやった人なので、乱歩にはぴったり。
「魔術師」や「陰獣」「黒蜥蜴」のような有名長編から「百面相役者」「目羅博士」「お勢登場」「防空壕」などマイナーな短編までマンガ化してて、しかもハズレの話がほぼありません。
というか、原作より面白くなってるものの方が多い…(笑)
乱歩のマンガ化としては過去最高のものだと思います。ファンは読むべし。