2021年6月23日水曜日

ケイブルグラム引退

レース後の状態が思わしくなかったケイブルグラムですが、靭帯を痛めていたことが判明し、この度引退が決定しました。
成績は30戦4勝、平地(3-2-2-11)  障害(1-5-0-6)
コメントは以下の通り。
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21/6/22  引退
「ここ数週の間は、脚元への負担を考慮して軽めの運動に留めていたのですが、なかなか安定せず、また腫れが目立つようになってきました。天栄の獣医師だけでなく北海道の獣医師にも診断を仰いだところ、支持靱帯を傷めていて、不安のない状態で復帰できるのはおそらく来年、もしかすると1年ほど時間がかかってしまう可能性も考えられるということでした。今年で8歳になりましたが、昨年あたりから徐々に良くなり、ようやく本格化してきたと思えるものもありましたが、さすがに復帰までにそこまで時間を要してしまうとなるとこのままというわけにもいかないのは確かなことです。何とかまた競馬場へ向かえるようにしてあげたいと思っていただけに、思うようにいかず申し訳ございません」(天栄担当者)

「前走後は天栄で様子を見てもらっていましたが、腫れがまた目立つようになってきているということでした。レース直後の診断では周囲の炎症と見られていたのですが、細かく診ていくと靱帯を傷めていたようで、その獣医さんによると過去の症例と照らし合わせると復帰できるまでに相当な時間を要するということでした。仮に復帰できたとしても障害馬ということもあり、脚元に負担がかかりやすく、また似たような状況にならないとも限りません。それらを踏まえてクラブとも相談した結果、非常に残念ではありますが、ここで決断することになりました。縁あって現役途中から私の厩舎で預からせていただくようになり、スタッフや蓑島とともに何とかケイブルを勝たせてあげたいと強く思い、ここまで接してきました。障害での初勝利、そして、2着に好走してくれた重賞レースは特に嬉しかったですね。無事に帰ってきてほしいと祈る思いで送り出し、最後まで走り抜いてくれた中山大障害は本当にホッとし、ケイブルの頑張りにグッと来るものがありました。残念ながら再び勝たせてあげることはできなかったのですが、長い間頑張ってくれましたし、これ以上の大怪我をさせる前に判断してあげられることはケイブルにとっていいことだったのかもしれませんし、本当にお疲れさまという思いでいっぱいです。会員の皆様も、これまで長い間温かく見守ってくださり、誠にありがとうございました」(高橋文師)

デビュー戦はわずかに遅れを取ったものの、デビュー4戦目では後続に0.7秒差をつける圧勝劇で待望の初勝利を飾りました。その後は連勝こそなかったものの、3歳の秋に2勝目、4歳の秋には3勝目と、長距離戦で活躍を見せてくれました。1000万下クラス(現2勝クラス)では掲示板を確保することもありましたが、やや決め手に欠くレースが続き、クラスの壁を感じさせるようになってきたこともあって障害戦へ転向したのですが、その序盤は非常に苦労したことが思い出されます。しかし、馬が少しずつ障害戦に慣れてきたこともあってか徐々に形になってきました。途中で高橋文雅厩舎へ転厩したあとは2着が4回続くなど好走こそするものの、平地同様になかなか思うようにいかないと頭を悩ませていましたが、昨年の夏に待望の障害戦初勝利を挙げてくれました。勢いに乗ってそのまま重賞レースへチャレンジするといきなり2着に好走し、いよいよ本格化したかと期待に胸を躍らせたのを今でも覚えています。着実に実績を積み上げ、チャレンジできる機会もそうないということもあり、暮れの大一番へ向かいました。さすがに厳しい結果とはなりましたが、無事に完走してくれた姿を見て感動を覚えるほどでした。残念ながら8着となった前走が結果的にラストランになってしまいましたが、長い間本当によく頑張ってくれたことも考慮して高橋文雅調教師と協議を行った結果、ここを引き際としてあげてもいいのではないかという判断に至り、現役続行を断念し、競走馬登録を抹消することとなりました。会員の皆様にはまことに残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りたくお願い申し上げます。なお、本馬に出資されている会員の方へは追って書面を持ちましてご案内いたします。
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クラシック向けの本格派として大きな期待を抱いての出資から、微妙すぎるデビュー戦やダートで一変しての初勝利、ダービーよりも早い時計で走った青嵐賞これまた絶望的な障害デビューからの活躍から、最後には中山大障害出走までたどり着いてくれるなど、何度も挫折から這い上がって8歳まで30戦も頑張ってくれた、とても思い出深い出資馬になりました。
中山大障害に出ていなければ、もう少し現役を永らえていたのかもしれませんが、やはりG1は何にも代えがたいですから仕方ありません。

未勝利戦では口取りもさせていただきましたし、5年半にわたる競走生活お疲れさまでした、ありがとう!
1人以上、立っている人の画像のようです