「無料部分はぜひ宣伝してください!」と言われたので一応貼ります。
ニコニコ動画はすっかり見なくなったのだけど、最近は利用者数とかどうなってるんですかね?
で、そこで紹介した本について少し。
●創造元年1968
笠井潔と押井守という、ミステリ界とアニメ界の異端者同士の対談本。
両者の創作の根底に流れる「1968年」をテーマに、作品論や日本論をたっぷりと語っております。
押井さんの若き日の失敗談はとても面白いのですが、果たしてこれを笑って読んでいいものかどうか迷うのだけれども、作品論や他のクリエイターたちへの批評はなかなか説得力がありました。
しかし、吸血鬼モノの人気が定着したきっかけになった作品が「萩尾望都のトーマの心臓」と言うのは間違いなので、重版掛かった後にきちんと直していただきたい。それはトーマの心臓じゃなくて「ポーの一族」でしょ…。
そして笠井潔は来年こそ矢吹駆シリーズの10作目を始めてくださいお願いします。
●間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに
まず文章が上手で読みやすく、それもあいまって「ケンカを売っている」と言うよりも「丁寧に現状をまとめた」という読後感。こちらはサブカル・オタク界隈全体に精通してるわけでもないので、俎上に上げられてる事柄は賛成できることも首をかしげることもありました。
そしてタイムラインで噂になってた、岡田斗司夫への糾弾は思ったほどでもありませんでしたが、私がかねてから思ってる「ターザン山本=岡田斗司夫」は、この本を読んだ人の多くが思いあたることでしょう。
「かつて業界で一世を風靡」とか「落ちぶれ始めたところで怪しい私塾を作る」から、おいそれと書けない部分まで、ターザンや岡田に限らず、かつてプチカリスマだった人にはパターンがあるのでしょう。
ちなみに、ターザン山本の「一揆塾」、唐沢俊一の「文筆業サバイバル塾」、岡田斗司夫の「オタキングex」の3つ全てに入っていた人を知っていますが、なんというか大三元という感じですね(笑)
唐沢俊一アンチが陥った落とし穴にも言及されてて感心しました。
やはり憎さのあまり「そこは突っ込むトコじゃねえだろ」というところまで叩き始めると、客観性を持った人からは呆れられるモノだと思います。
あと「紙プロ」への言及がほとんど無くて意外でしたが、まあこの辺が各人の差異というものなのでしょう。
とりあえず、自分にサブカル成分がゼロなことがしっかりと確認できました。