2017年7月15日土曜日

ピグマリオン、波乱万丈の競走生活を終える。

放牧先から帰ってきて、またしても疝痛を起こしてしまったピグマリオン。
色々匂わせるコメントが出た翌日に引退が決定しました。
戦績は43戦(中央39戦、地方4戦)4勝、2着7回、3着10回、4着4回、5着3回、着外11回。
募集金額2400万円(一口6万)、獲得賞金累計9224万円。と抜群の安定感を誇りました。

陣営のコメントは以下のとおり。
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7/12  浦和・平山厩舎
この中間は厩舎回りで曳き運動を行っています。
「帰厩から数日は問題なく乗り運動をこなすことができていたのですが、週明けからセン痛の症状を見せました。すでに水も飲めるようになってきており、症状自体は回復傾向にはありますが、初めての入厩時と同様に環境の変化が堪えているようです。徐々に運動を再開できる状態にはなるでしょうが、頓挫があったことに変わりはなく、今後については色々な観点から考えさせていただければと思います。お時間を頂いて立て直しを図らせていただいたにも関わらず申し訳ありません」(平山師)

7/13  引退
「セン痛の症状自体はだいぶ回復してきており、大事に至ることはなさそうですが、まだ普段の元気が戻ってきているわけではありません。また、ここ数日はカイバを食べることができなかったこともあり、体が寂しく映ります。前回腹痛を起こした際も立て直すのに時間を要したことからも、これから更に暑さが厳しさを増してくることを考えると難しい部分があるのは否めません。ミッドウェイFではこれまで頭が高かった走りを矯正するため、ネックストレッチを着用してもらうなどしていたのですが、徐々に改善の兆しが出てきていたので、今回の復帰戦を楽しみにしていました。それだけにその過程でこのような結果となってしまい、残念でなりません。できる限り元気に走ってもらった上で競走馬生活を全うできればと考えていましたが、次に何か起こってからでは後悔してもしきれません。8歳という年齢を考慮して今後についてクラブと相談した結果、ここで競走馬生活に終止符を打とうということになりました。地方競馬でもうひと花と考えていましたが、皆様の期待に沿うような結果を出すことができず申し訳ありませんでした」(平山師)


3歳1月の新馬戦でデビューして以降、中央競馬では7歳まで走り続け、4勝を挙げる活躍を見せてくれました。7歳12月には新たな活路を見出すため、心機一転南関東へ移籍しましたが、年齢的なもあってかなかなか思うような結果を出すことはできませんでした。前走後はミッドウェイFで立て直しを図り、何とか復活のきっかけをつかもうとしてきましたが、このところの暑さや環境の変化が影響してセン痛を起こしてしまいました。幸い、症状は軽かったものの、年齢やこれまでの戦績、そして立て直しに要する時間等を踏まえて平山真希調教師と協議を行った結果、ここで現役続行を断念し、競走馬登録を抹消することとなりました。会員の皆様にはまことに残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。なお、本馬に出資されている会員の方へは追って書面を持ちましてご案内致します。
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明らかに種牡馬として成功しそうなダイワメジャーの初年度産駒が欲しくて、鼻息荒くクローチェに申し込んだもののあえなくハズレ。1.5次で残ったダイワメジャーの中から、4代血統表をほぼカタカナが埋め尽くしていることが気に入って出資したこのピグマリオン。母父メジロマックイーン、母母父カツラギエース!!!
※血統表
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009104971/

2400万円というリーズナブルな価格で、新馬勝ちを初めとし、勝てなくても常に2着3着を繰り返して出走のたびにワクワクさせてくれました。
一流騎手が乗ったり、あるいは冒険的な騎手起用が大きく裏目に出たり、スランプから去勢による復活、地方移籍など5年半にわたって11の競馬場を走り抜けた波乱万丈の競走馬生活。本当に「ザ・一口」を体現する素晴らしい馬です。

移籍後は奮いませんでしたが、なんというか昨年夏の大雪HCで激戦を制したことで燃え尽きた…というか、区切りが付いてしまった感があり、移籍するにしてもあまり成功するビジョンが浮かばなかったり。
それでも平山調教師は色々手を変え品を変え、目に見えて頑張ってくれていたことはよく伝わりました。

長い間お疲れさまでした、ありがとう!!